お問い合わせに対して回答をするというサポート業務は
大体どんな業種でもしていることだと思います。
特にネット関連で商売をしている場合にはもれなくこの業務があるはずですが
これに悩まされることも大変多く、起業してある程度の成功を得た場合には
右肩上がりにサポートが増えることもあるでしょう。
サポートの難しさは相手のレベルに左右される
日本では、情報の格差という現実が確実に広がっています。
私が10年以上メールでサポートをしている体感としてもそうですが
要点をわかりやすく質問してくる人か、もしくは何がわからないのかもわかってない人か
極端に二分化されているというのが現実でしょう。
小学生の子でも理解できるように説明をしても、それが大げさでなく10年間できない人も普通にいます。
質問に対して回答をしても、それを読んですらいないような返信をしてくる人も後を絶ちません。
これは一例ですが、競馬関連のデータを配信して「このフォルダに入れてくださいね」と伝えます。
しかしその回答は「できない」というようなもので、何がどうできないのか?わからないのか?を
書いてないというケース。これは高確率で危険な人です。
これに対して「フォルダに入れました?」と返信をしたとしても
そのことに回答をせずに自分が言いたいことだけを何も考えずに書いていて
意地でも回答をしないようなタイプというのは、相手をどれだけしても無駄なのですが
仮に無視をした場合には、クレームや悪口の類はしっかりとネットに書けたりしますので
どういう構造で物事を考えているのか?と疑問になることも少なくありません。
しかし決してこれはいたずらでもなければクレーマーでもなく
ただ「考えず行動せず理解しようとしない人が、ひたすらメールをしてくるという中で、対応は無限に続いていき、サポートを打ち切るなどすると突然流暢に文句を他者に対して書ける人」という人物像なんですね。
そして、基本的には純粋な人が多いということも傾向としてあります。
悪気のない低レベルな質問をどう乗り越えるか
イメージとしては「覚える気がない子供」と言いましょうか。
子供-成長というような式と言いましょうか、どれだけ対応をしたところで
30歳40歳50歳という年齢で、簡単なことを丁寧に説明をしてもできないような人の場合
その人を成長させてあげたり、理解させて導くことは難しいです。
おそらく、親も担任も友人もできなかったことでしょうから
それをメールだけの付き合いでできるわけがありません。
私の知る、ある程度規模の大きい会社などのケースを聞くと
「件名:おしえて~ 本文:ふりこみがわからへん」
「件名:わからない 本文:わからない」
このぐらいのゾッとするようなメールというのは毎日届くようです。
ある程度の対応はしているようですが、流石にこのようなメールに対して
「何がわからないのですか?」なんて毎日返信するというのはサポートのレベルを超えていますし
受け手から見れば業務妨害に近いような印象を受けるはずです。
また、何よりこれが商品やサービスの購入前での質問なのであれば
心の底から「この人に購入されたら困る」と思うことでしょう。
そうなのです。
「この人を相手に商売をするのは嫌だ」と思わせるような層の人は
ビジネスをしていると一定数、必ず出会ってしまうのです。
私は10年以上、この手の対応をしてきていますが
初期の頃は「いくらこのレベルの人でも、自分が親身になって教え続ければ何とかなる!」
「絶対この人は日常でも他人を困らせているだろう、その解決が俺にできる!!」
という熱い想いを持って、寝る時間を削って返信をしていましたが
やはりその中の何割かが、1年2年、5年、10年後にも何も変わらない現実を見て諦めました。
もちろん、その人が「1億払うから、日常で困らないレベルの理解力になるようにメールサポートしてほしい」と
申し出るならビジネスとして受けますが、実際には金額に見合った対価に合う商品を提供している中で
全く別でこの対応をしているわけですから、自分の睡眠時間を削り、またそのせいで配信したいメルマガを書く時間も減り
一般的な普通の読者さんの不利益にもなるわけですから百害あって一利なしの状態です。
そこでこの近年私がしている対策は、回答があるまで同じメールを再送するだけ、というものです。
相手「私はどこにダウンロードしたのでしょう?」
私「あなたにしかそれはわからないですよ」
相手「わからない」
私「ファイル名で検索して見てはいかがですか?」
相手「ドライブってなんですか」
私「ファイル名で検索して見てはいかがですか?」
相手「PC初心者なので・・・」
私「ファイル名で検索して見てはいかがですか?」
と、若干怖いですし性格が悪く見えるかもしれませんが
これをひたすら繰り返していると流石に実行する人が多いです。
基本的に、PCスキルであったり知識レベルが低い人というのは
質問しておいて言われたことをやらないです。どういうわけか。
おそらくなのですが「いつかやってもらえる」と勘違いしているケースも多いと思うのです。
こんな一人に一台以上の時代でもスキル差が大きいですから、10年以上前と同じように
PCができる人はなんでもできると勘違いしている人がいるのです。
なので、やるべきことだけをやるまで返信し続けます。
結局、これでやる人はできますし、やる気がない人は離れていきます。
そして「できました」と返信が来たら私は必ずこう返信します。
「なぜ、最初に言った時にやらなかったのですか?」
これに対しての返信というのは1%ですが(笑)
でもこの手の人を皆が極端に放置するor甘やかしすぎるから
日本全体でこんなにも格差が生まれているんだと私は思っていますからね。
サポートをAIができる時代になったとしても
近い将来、サポート業務はAIが行うようになっていくことでしょう。
しかし、おそらくそれではこの手の人は対応ができないと思います。
人工知能でも理解できないようなメールは多々飛んで来ますし
それこそ人工知能が感情やそれに近いものを持ったら、ブチ切れてしまうのではないかとも思うんですね(笑)
ただ「何がわからないかわからないですので教えてください」みたいなメール(実際にこんなのは普通です)に対して
AIが「何がわからないかわからないではこちらもわからないです」なんて回答を延々するということであれば
人間は面倒な問題から開放されるかもしれませんが、、、
なので、逆にそういう人の面倒を見るAIを作る方がいいと思うんですよね。
例えば1000人に向けて情報を発信したときに、この手の不可思議な人が10人いるとして
その10人に合わせてしまうと990人に迷惑が必ずかかるわけです。
それであればその10人側が対策しないといけないものだと思いますからね。
冷たい意見だと思われるでしょうけど、実際問題として低いレベルに皆で合わせてしまうと
極端に言えば日本国全体の問題になってしまうわけです。
まぁそれぐらいの冷たさを持ちつつ、見捨てるのではなく最小限の対応をするということで
自分を守りながらサポート業務をするというのが一番ではないかと思います。
特に起業して1人2人しか人員がいないときに、圧倒的少数派なのに通常の10倍50倍と
時間がかかる人の対応をしていては自分たちが辛くなるだけです。
先述しましたが、私は寝る時間もプライベートも削ってサポートをしていましたが
それで得たことなんてほぼほぼありません。
また、仮に通常の50倍の時間をかけて伝わったとしても
この手の場合、相手が「自分に時間を使ってくれてありがとう」とは思いません。
そういうことが伝わるような人なら最初から手間はかからないですから。
すると自己満足すら得ることもできずに、ただ時間が過ぎていくだけですので
モチベーションまで下がってしまい、ストレスも抱えるわけですからリスクしかありません。
今の時代は嘘も本当もネットで広まりますが、悪評のほうを人は好みます。
ですから、万が一のためにメールサポートの履歴などは全て残しておいて
何か書かれたときには全て世に出して「これを見てどう思いますか?」と言えるように
自分を守る準備も必要ですよ、ということも覚えておいた方がいいですよ。